BEAT CRUSADERS / P.O.A.~POP ON ARRIVAL

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ビークルメジャー1発目←強調してあった。
そんなわけで以前試聴して良さそうだったビークルのアルバムを買ってみました。ビークル。実は初めての作品です。内容はパワーポップ/パンク/メロコア/スカ辺りを中心としたポップでキャッチーで早い音楽です。
まず1つ。このアルバム、物凄く完成度の高い「ポップ」が詰め込んであるなと思う。メジャー一発目だからなのかは分かりませんが、楽曲の完成度が高いなと感じました。メロディーも素晴らしいし曲もとてもキャッチーだ。音もあんまりギザギザしてなくて普段こういううるさめな、そして早めの曲を聴かない人たちにとっても聴きやすいと思う。明らかにこの辺りはメジャー一発目っていうのを意識しているんじゃないのかな。そういうのを含めてもとても「よく作られたアルバムだな」ってこと。それが1つ。
んでもって2つ。それと同時にこのアルバムを聴いていると「この人ら(というか日高さん?)は本当にこういう音楽好きなんだなぁ」と感じること。
パワーポップもパンクもギターポップもスカもハードコアもMTVのヒットチャートもJ-POPもすっげー好きなんだろうなってのが伝わってきてそれが良いと思った。ごちゃまぜに好きな音楽をいっぱい聴いてきたんだろうあ、と。しかもそれがそのまんまってわけでもなくて、きちんと聞きやすい方向に、一般に受けやすい方向に消化、アレンジされているなと。そんなことも感じました。だから何となく聴いてるとにやにやしてしまう。曲の解説や詩やタイトルも然り。メジャーっぽくもありながらそんな隠れたヲタ的部分もありということで。


結論!今まで聴いてきた好きな音楽を総動員して、頑張って作ったポップアルバムである。


凄く考えられたアルバムなんじゃないのかな。メジャー一発目でこういう音を持ってくるっていうのは否定的に捉えられてしまうこともあるのかと思うんですけど。逆にここまでポップな方向に腹を括られてしまうとねぇ。ターゲットが明確じゃん。「今後出会う色々なタイプの人、一般の人(←つまりは君のクラスの、君の職場の、オリコンに入っている音楽以外に興味がないあの人のことだよ!!)に広く聞いてもらいたい」っていうのが分かりやすいので1発目としてこれはこれでありだと思います。このアルバムは売れると思う。と言うかこんなアルバムを持ってこられて売れなかったら私が凹む。そんでもって次の作品はもうちょいひねられてそう。そんな感じだったらいいなと思う(笑)
社会人になった今、ビークルのこういうスタンスには共感を覚えてしまうようになりました。
色んなところに音楽ネタが散りばめられている所とか素敵じゃないですか。こんなにメジャーな感じに仕上がっているのに、「2トーン好きなんだなぁ」、とか「お、DISCHORDだ!」とか、「HIT IN THE USAて!」と、こんな辺境サイトを見に来る<I LOVE MUSIC LIFE>を合言葉(いやむしろ座右の銘)にしている音楽好き男女をにやにやとさせてしまうだろうところが「やるなぁ」と思えてしまいます。