tobaccojuiceがとても良いです。緊張感/緩さ、戦争/パーティー、愛/憎しみ、そう言う対極のものが相反するわけでなく、極普通のこととして当たり前に歌われている。まぁ世の中、人間なんて全てを1と0で割り切って過ごしていけるわけではないし、今日愛し合っている人たちが明日憎しみ合うことだって普通に起こり得ることなんだから、それは当たり前、というか本当に普通のことなのかもしれない。パーティーだって気分次第で楽しかったり気だるかったりするんだから。戦争に人を殺しに行った人が人を愛さない人だったんだろうか?まさか!
タバコジュースの曲はブルースやソウル、フォークやレゲエ、ダブがベースにあって、リズムとテンポがとてもいい。少し疲れていて気だるくて、それでも嬉しさや優しさに満ちている感じがする。
「ピカピカサンセットレインボーブルース」は今年1月に出たアルバムで、昨日買った「幸せの海」は11月2日に出たばかり。どちらも数曲佐藤タイジがプロデュースで参加しています。「幸せの海」の1番最後にボーナストラックでストーンズの「Time Is On My Side」が入ってる。それが最高に泣けます。優しいレゲエのリズムに乗った表題曲「幸せの海」がホント好き。この曲にあの歌詞が乗るから素晴らしいんだろうなと思う。「君がいるから」−この言葉が物凄く印象的。普通の言葉なはずなのに。魔法にかかったみたいに強い言葉に変わる。
カントリー入った感じで可愛い「僕のペガサス」やスロウテンポに響く音が気持ちいいブルース、「死神電車でロックンロール」など、どれもいい曲ばっかだ。怒りや優しさ、大人な部分や少年性、色々なものを抱えて歌う松本敏将さんのボーカルがとても素敵だと思う。安上がりな理想だけじゃない。手の届かない暗い絶望だけじゃない。等身大の事をきちんと鳴らしているバンドだ。
すごくおすすめです。