素晴らしい1年でありますように

ジョニー・ボーイ (Johnny Boy)

ジョニー・ボーイ (Johnny Boy)

シングル『You Are The Generation That Bought More Shoes & You Get What You Deser』のリリースは2004年だったのだけれど、アルバムは今年の6月に出てました。
マンチェスターの男女デュオ。久しぶりに聴いたら素晴らしくて暫くこればかり聞いている期間があったくらいなので、なんとなくこれを1位にしてみました。パンキュシュでダンサブル。セクシーでスイート。ドリーミーでビター。懐が深くて楽しい。久しぶりに音楽を聴いてときめいた気がしました。
ボーナストラック?で入ってるM11の『 You Are The Generation That Bought More Shoes And You Get What You Deserve (Crews Against The Consmisumo)』が最高。まじで泣けます。どうしょうもなくワクワクする。踊りださずにはいられない。音楽が、人の心やその場の空気を掴むその一瞬前の奇跡的な高揚感みたいなのが詰まってる感じ。きらきらとしたウォールオブサウンド
私の妄想の中ではフィルスペクターとクラッシュとプライマルスクリームとノーマンクックがこの1枚で繋がっている。
どうしょうもなくぐだぐだで灰色な生活の中で、それでもこの音楽が鳴り響く数分間は祝福の時であって欲しい。自分が少しでも何かを感じられる人間でありたい。
そんな期待と妄想を込めての1枚。


今年は自分自身がとてつもなく愚鈍でグレーな感じだったので、自省もこめてます、はい。

デラシネ・チンドン

デラシネ・チンドン

美しい国」「格差社会」・・・。もう聞き飽きたよ、その手の言葉には本当に食傷気味だよ、と疲れきったサラリーマンのような心情な時にふと聞いていたらさくっと体が軽くなった(ような気がしました)。
「竹田の子守唄(元歌)」がごく自然な流れで入っている。これがまた素直にいい曲。
音から歌からタイトルから彼らのスタイルから何もかもが本当にかっこいいです。軍歌のパロディーから民謡やチンドン・・。どれもすっと耳に馴染んでくる。中川さんの力強く、それでいて優しい歌声が素晴らしく感動的だと思う。あんま悲壮感が漂ってないのも逆にぐっと来る。
あぁそうだ。人間はそこまで弱くもないんだよなと思った。
音楽が鳴っていればどこだって踊れる。どんな人だって踊る。



http://www.mainichi-msn.co.jp/kansai/yukan/16/index.html
毎日新聞関西版にて連載されていた「歌よ 満月の夕」シリーズもとても面白かったので読んでみてください。

Waiting for the Time to Be Right

Waiting for the Time to Be Right

1stが素晴らしすぎたために買うのを躊躇っていたブラザーカイトの2ndアルバム。今回もClairecordsからの作品です。
今作はビーチボーイズから影響を受けたらしく、シュー要素もありつつ、前作よりもメロディアスな作品となっています。「loveless+SMILE」だなんて書いていたレビューもあったけども、納得。透明感あるボーカルは顕在で、前作より疾走感が減った分白昼夢みたいなドリーミーな空気が広がる作品になりました。
まるでジャケットそのままのように美しい風景が広がる作品になってます。素晴らしい。「これこれ、このギターの音なんだよ!!」とある種の人々を泣かせてしまうバンドなので、特に理由はなくベストアルバム入りです。
ジョニーボーイと並び、今年のウォールオブサウンド大賞でしょうか。


この手の音はまるで朝焼けを見て心が洗われるような、そんな浄化された気分になってしまうなぁ。ちょっと泣ける。

ohana/オハナ百景

ohana/オハナ百景

オオヤユウスケ(ポラリス)、原田郁子(クラムボン)、永積タカシ(ハナレグミ)」この3人が揃って良くないわけがない、という。
ポラリスのような平熱・浮遊感漂う曲やタカシさんの影をちらつかせるスカ・レゲエソング。ジャズやフォークと変幻自在だけどもやっぱりそれ以上にこの3人の「うた」が素晴らしく、つい何度も一緒に歌ってしまったのでランクイン。やっぱ「りりぱぱるっらー」は反則ですよね、どうやったって耳に残る。
楽しいのでOK。と言うか今回のベストアルバム考えていたときに「楽しけりゃいいやー」「いい歌ならいいやー」みたいなことしか考えなかったのです。今年は(というか最近は)等身大の音楽しか聴かなくなってしまったというのがありまして。
もうそんなに特別な思いを込めなくてもいいんじゃないのかなぁと思った。だって、自分の生活の中に音楽は当たり前のようにあるのだから。
そんな気楽な考えに至るのにぴったりな1枚となりました。



ラモーンズのカバーはぱっと聞いても全然気付かなかった・・・。

Songs We Sing (Dig)

Songs We Sing (Dig)

アコギと共に甘い声で優しく時にはビターに歌うカリフォルニア出身のSSW。ノーダウトのトム・デュモントがプロデュース。この人はジャックジョンソンの「キュリアス・ジョージ」にも参加をしているそうです。オーガニック系なSSWっていうと大体ジャックジョンソン系の音を想像してしまうと思いますが、やや内省的であったり色彩豊かな曲が多く、純粋にメロディーも素晴らしい。何て言うか、夏ってよりは「春」とか「秋」のような感じがします。
とても自然体で聞けるSSWでした。あんま「好き!!」って言ってる人見かけないけど私にとってはめっけもん。


暖かくて懐かしい風を感じるSSW。