SPANOVA / デッド・ミュージック・フラミンゴ

デッド・ミュージック・フラミンゴ

地味だが未だによく聴く愛聴盤の1つです。
兄弟宅録ユニットの1stフルアルバム。1998年。

ターンテーブルの上に広がるソウルやファンクやボッサやジャズ。今ではそう珍しくない音なのかもしれないが、当時はその洗練された感やブレイクビーツにピアノが乗る音が大変に新鮮だった。
今聴いても凄くセンスの良いポップ作品だなと感じる。
その後音響寄りサウンドになるけれど、この頃のロックさや生っぽさを残した感じも素晴らしいと思う。

甘い声とポップだが明るくなりすぎないメロディー。近距離を保ち続けるな歌詞がやたらと印象に残る。
フラットな白い部屋に閉じ込められたような平熱・退屈感。その上に散りばめられた色鮮やかな様々な音楽。つい飛びたくなるようなリズム。軽さと湿り気。退屈と音楽。
この作品の中に詰まっている空気感が本当に秀逸。

この言葉が全てを表すような気がする。

僕らの孤独はタンバリンを鳴らす
これは愛じゃないかもね
でもそんなもんだろう...？