Brian Wilson / That Lucky Old Sun
- アーティスト: ブライアン・ウィルソン
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2008/09/17
- メディア: CD
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SMiLEがまた凄く良かったので最初は正直そこまで大きな期待していなかったんだけど、取り合えず聴いたらもう。あまりの良さに思わず落ち込んでいた気分が上がった。と言うか泣きそう、いや、泣きました、はい。
"That Lucky Old Sun"というのは様々な人(古くはルイ・アームストロングやk.d.ラング)に歌われてきた1900年代中ごろのアメリカの曲なんだそうです。
毎日クソみたいなところで蟻以上に働いてるのに、お日様は天国で陽気に浮かれているんだよ、という感じの歌だ。
今から私がものすごい恥ずかしいこと言うんでよく聞かなくていいんですけど、この作品はブライアンなりのゴスペルみたいなのが入っている気がしていて。とてもソウルフルに聴こえる。いつもの通りに曲もメロディーも良くてハーモニーも良くてキラキラしていて本当に「これ、実はビーチボーイズなんじゃ!?」と思うくらいなのに、それ以上に感じたのはドラマティックで力強いってことだ。
1曲目が"That Lucky Old Sun"で、アルバムのタイトルにもなっている位なのに、そこに絶望・悲壮感や疲労感はあまり感じられない。だからと言って無駄に、必要以上に希望や未来が溢れているわけでもないんだけど。そこにはただ等身大で生きていることへの賛歌がある感じだ。前向きで、切なくて、優しい。
この年でこんな作品作ってくれるんですよ。感動するっての。
まだまだ人生投げ出しちゃいけないのかもしれない。こんな音楽が続いていくなら。
本当に素晴らしいと思います。
"永遠のサーファー・ガール"がいいですよ。キラッキラ。