My Soul Is Travelling!

PEALOUT / 原始進化
ピールアウトが解散するんだそうだ。私は彼らの「世界の終わる日」がとても好きです。「爆裂世界」というシングルの2曲目に入っている。勿論R.E.Mのカヴァーだ。日本語で歌っているんだけども、それがまたいいんです。凄く衝動に満ち溢れている。大きな世界を前に、誰もいなくても回っていく地球の上で、何ともいえない衝動を覚えて走りだす感覚。夏の朝のにおい。ある春の日に一歩足を踏み出すと気付くときがある。「今日は何かが違う」って。降って来る光も風の強さも色も温度も全て嬉しくなるような。I FEEL FINE。そんな感じ全開で、思わず聴いてるこっちも嬉しくなるような曲だった。
んでもって原始進化。これは2000年に発売されたアルバムで、先ほど言った「爆裂世界〜世界に追い越されても〜」も収録されています。ちょうど第2期PEALOUTの始まりを告げるアルバム、らしいんですが私はこれしか聴いてないので判断できない。ただピールアウト好きの人の話によるとこの作品で大分変わったらしいです、ピアノの割合がとても増えたんだと聞きました。
ピアノの印象がとても強いアルバム。オルタナ全開の轟音サウンド+ピアノという音が新鮮だった。音は歪み轟音で鳴らされる。激情ボーカル。ハードな展開。スピーディーに走り抜ける曲。そこに加わる感情豊かでアグレッシブなピアノが更に曲を爆発させている。そう、なんかこのジャケットみたいに音が、感情が爆発している。枠にはみ出してしまうくらいに爆発して衝動に満ち溢れている。何があったんだって思うくらいに。
強烈な意思。「世界が早すぎて、俺はつい落としてしまったんだ」と歌った彼ら。これの発売が2000年なんですけど。1999年に世界なんて滅びなかった。そこにあるのは変わりない世界。加速するスピード。戸惑う自分。取り残される自分。そこから強烈な意思を持って鳴らされたアルバムなんだなと思った。音の強度が表している気がする。ピアノやストリングスを使ったバラード「あてない手紙」ですら熱すぎるボーカルが炸裂している。8曲で36分。流れるように終わる。暴力的ですらある強さ。その全てに意思を感じる。

ロックンロールという歌を歌う。
そう、きみの頭の中に、そして、きみの胸の奥底に。
だから、しっかり顔上げて!
「BEFORE TODAY」

突破口は感情。意思。衝動。ノイズ。轟音。リズム。鼓動。スピード。瞬間。ダンス。
ロックンロール。

前へ進んでいく感が強かっただけに。解散は寂しいなと思う。
この前イベントで見たバンド、何かに似ているなと思ったらPEALOUTだったんだと今気がついた。物語を読み上げていくようなスリリングな声。引きずるようなノイズ。重い低音。そう言えばピールアウトだったな、あれは。フジでピアノセットの曲聴けるんだろうか。生で聴いてみたい気がするんだ。