感情サイケデリック

只今AXより帰って参りました。以前モモ派だと言っていましたが、初モーサムワンマンに参加した結果、ころっと武井派に寝返りました高原です。こんばんわ。
そんなわけでMO'SOME TONEBENDERツアーファイナル@AXです。初モーサムワンマン。ここ最近、長々と書いた文章がふとしたことで消えてしまうという出来事が連発。それはあまりに泣けるのでちょっと書いたらちょっと更新って感じで書いていきたいと思います。

正直今年のベストライブかもしれません。良すぎ。びっくりするくらいに良かったんです。

初ワンマンで2時間近くモーサムのライブ見たんですが。凄いね。めちゃカッコ良かった。もう本当にカッコ良過ぎだったため、ずっとモーサムを聴いています。以前フジで初めてライブを目にしたときは音がきつすぎて耐えられないくらいだったのに、全アルバムちゃんと聴いて参加したせいか、その轟音すら心地よく思えました。モーサムと言うバンドが今どの変の辺りに位置づけられているのかは知りませんが、少なくても「JAPANだ」「SNOOZERだ」「カッコつけたい奴が聴いてそうだ」というようなイメージで敬遠するのだけは止めた方がいいと思います。予想以上に個性的で濃くて感情的で不調和で冷静で暴力的だったからだ。どこにでもいそうな、何かに置き換えられそうな薄いバンドではない。だから取りあえず聴いてみる事をお勧めします。

選曲はニューアルバムからがメインで、それに加えて色々と。定番がこれってのを知らないので上手くいえませんが冷たいコードとかMUSIC MASTERとかカルフォルニアガールとかidiot、HANG SONG、BIG-S、HIGHもやってました。DUM DUM PARTYか凡人のロックンロールもやってた。アンコールが2回あって、2回目はお客さんが半分帰ってたのに出てきました。そして未来は今をやってくれた!!!嬉しい!!!
それにしてもやばいです。モーサムは演奏がカッコ良過ぎです。こんなに演奏がかっこよいバンドを久々に見たってくらいにいい。・・・いや、大げさだけど(笑)。今自分で書いてて「なんて大げさなんだ」と思った。けどそう書いてしまいたいくらいにいいんだよね。演奏にキレがあると言うかただ単に鳴らされる音が良すぎると言うか、私のボキャブラリーが貧困であるために上手く言えません。
しっかし武井さんですよ。武井さんのベースはかっちょよすぎて興奮してしまいますね。フレーズも音も存在感も全て最高。しかも声きれいだし。あんな人なのに…。パワフルさとしなやかさが同居してるー。もうやばいくらいに男らしくて惚れました。宣言。私は武井派に移行します。どうでもいいですが私は某所の「タケイナリ」の由来を見たとき思わず笑ってしまった。あれ面白いね。今日はあの短パンではなくて普通の服でした。けどやっぱ男らしさ満開でした。兄貴って叫ばれてるのが分かる気がしました。素敵。

モーサムは武井さんもそうなんですが、各々光っているというか。例えばライブ中「Trigger Happy」の4つ打ち系の曲が混ざるゾーンがあり、そのゾーンの時は取りあえず照明ど派手で凄いわミラーボール回るはギターはソリッドでぎゃんぎゃんだわ武井さんペット吹いたり踊ってたりするわっていうもうステージも客もディスコパンク全開って感じなんですけども、その時は藤田さんのドラムがめっちゃ光っている。もうあの音感が最高。ゆらゆら気だるいベースもいいけどもタイトで派手、且つダンサブルな藤田さんのドラムが曲をきちっと締めていて素晴らしかったです。
HANG SONGを聴いていて思った。これはそのまんまポストパンクですね。今流行のNY系。ラプチャーRADIO4、!!!にブラックダイスなど、ポストパンク、ディスコパンクと呼ばれるバンドがいっぱい出てきましたけど、日本ではそういう大物バンドが出てこないなーと思っていて。いや、あるにはあるけどメジャーなバンドでそういうのやってるのって見かけないなと思っていて。モーサムがやってるじゃんって感じでしたね。ギターの音の鋭さ然り。王道で吹き荒れるトランペット然り。テンション高い歌声然り。メロディーを刻むベース然り。ドラムの音然り。そのまんまモーサムがやっていてくれて、なんか嬉しくなりました。

あとモモの凄さですね。あんな凄すぎるリズム隊がいると普通埋もれるだろって勢いですが、ところがどっこい。モモも凄すぎ(笑)。溢れ出るサイケデリア。タイトルに感情サイケデリアと書いたのはそういう理由です。轟音でしたね。フラストレーションと感情が炸裂するような轟音の嵐で凄かった。ギターの弾き方も佇まいも歌い方も、(あんま深く読まないけど)歌詞にしてもそうだけど、百々和宏と言う人はナイーブさと暴力さを含んだヤバめな人なんだなと思った(笑)。モモの鋭い歌声はべったりとした押し付けがましい感情を伴わない気がする。(感情的でないという意味ではない)。だからモーサムって、聴いていても余計な押し付けがましさを感じないし純粋に音と曲のかっこよさに集中できてしまう。けど百々氏は曲に印象的なフレーズを混ぜてくるので油断が出来ない。そのフレーズにひっかかって言葉がぐるぐる回る事もある。なんだか油断の出来ない人だ。危うい。純粋な感性と狂いそうな部分がある。その二つを行き来する。けどそれがとても魅力的だ。

予想以上にPOST PUNKっぽい音が多かった。ぐしゃぐしゃなのにソリッドな感じとか。ベースがやたらうねる感じ。歌声のキンキンさ(笑)。メロディアスではないメロディー。とにかく不調和な感じ。思った通りにはいかない感じ。耳障りのいい音ではなく、むしろ逆。そこからカッコよさや新しいものを生み出していく作業。
けどモーサムが凄いのはそこに収まらないで、逆にニューアルバムみたいなポップで耳障りがよくて、メロディーがきれいでっていう音もさらっとやってしまうことだ。さらっとやりつつ片手間な感じじゃないところが面白いし凄いと思う。Trigger Happyでは4つ打ちディスコパンクみたいなのもやっているし、気だるいパンクみたいな曲もやっているし、バストロやスリントみたいなポストロックの系譜に位置するハードサウンドもあったし、「これ」と特定できない音が多かった。そしてどれもこれも演奏がかっこよくてしびれた。

不穏さと暴発。スリリングさ。危うさ。寂しさ。行き場のなさ。否定。モーサムの曲にはそんな印象が付きまとう。それは暴力的な音や轟音やメロディーが生み出すものなんだろう。特にIT'S MEの後の寂しさとかは凄いね。全てを否定し続けて最後に残ったのが自分、みたいな寂しさの曲だ。あの曲のきれいさが逆に本当に切なさを感じてしまう。
けど弾き語りの「レノンレノン」は本当によかったね。あのモモボーカルは本当に表現力あるなって感じだった。日常の一こまみたいな曲で、とても穏やかな風景を切り取ったような曲なのですが、そのときの息遣いや風の音が聞こえてくるかのような歌い方だった。
モモ氏はベルベッツが大好きらしいんですが、暴力的でやばめな曲をやりつつもレノンレノンやGreen&Goldを素晴らしく歌えてしまうのを見て、「あぁ分かるなぁ」と思った。


感情の暴発。それが全てだ。衝動でも、悲しさでも、嬉しさでも。
そんなモーサムのライブでした。行ってよかった。大好きになった。




レノンレノンで、いい曲なのに途中で武井さんが出てきたときに笑いが起こっていたのが面白かった。普通にすーっと出てきてブルースハープで参加してた。別の曲ではトランペットも吹いてるし。すごいなぁ武井さん。そして煽り方も男らしいし英語交じりのMCも「また会おうぜ」と去っていく姿も全てがかっこよすぎ…。

そして帰りにフロアでアートスクールの木下君を見た。
普通に萌えた(笑)。かわいいなー。小さかった。きのこヘアは普通に似合っていて美少年でした。昔(今はあんま知らないけど)シューっぽいのやってませんでしたっけ。

んで、AXでドレスカ黒のTシャツ着てる人見ました。一瞬で分かってしまった自分が嫌です。けど自分もギターウルフ着てたんで何も言えません。